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2008/12/03 (Wed) 江戸東京博物館

いつも首都高走るたび目についていた、江戸東京博物館
先週土曜日、初めて行きました。

招待券2枚をいただいた、ボストン美術館 浮世絵名品展 。最終日1日前。

浮世絵って、ほんと、デザインアートですよね。


美しい紫色が保存されているスポルディング・コレクションは、もちろん見られませんが。

今回特に目新しく思えて印象に残ったのは、“幕末のビッグネーム”の1人、国芳

(ボストン美術館所蔵作品にリンクします。ズームを経てフルスクリーン表示で見られます。)



当世商人日斗計 日九時

 商人の一日を時間ごとに描いた美人画シリーズのひとつ。日九時とは、正午のこと。

 ●国芳の美人画の顔はあまり美しくないけど(少女趣味的には、やはり春信かな。)
   このシチュエイションがちょっと斬新で面白く、また、親しみが湧く。
   義太夫の稽古に飽きたのか、商家の女性が猫を足でじゃらしている。
   胸元の赤い紐は何かと思ったら、“掛け守り”の紐だそうです。  


                  
東都御厩川岸之図

 江戸名所を扱い隅田川を描いたシリーズのひとつで、浅草周辺の隅田川べり。
 
 ●この土砂降りぶりが、すごい。撥ね上がり激しくぬかるむ泥(砂?)、
   バシャバシャと打ちつける雨の勢いが、これでもかと迫ってくる描写。
   見ているだけで雨音に閉ざされてしまうような、臨場感のある描き方に驚きました。



東都名所 てつぽふづ

 洋風名所絵シリーズのひとつ。

 ●まず、釣り人を描いたデッサン力に脱帽。さらに、
  人物や岩など陰影のみごとな立体感に眼を奪われる。
  現代なら、絵の巧い漫画家というかんじです。



東都富士見三十六景 佃沖晴天の不二

 “江戸っ子の生活の中に見える富士、という感のある”(←解説による)シリーズのひとつ。

 ●一見して、「この構図はなんなんだ!」とインパクト大。
  一般的な構図のセオリーから考えると・・・
  富士を中央(!)に置き、さらに、そこに向かうムーブメントをここまで強調しておきながら
  (それも交差させてるし!)、画面(富士)半分を網で覆ってばっさりと分割。
  ・・・巨匠にセオリーは不要という、代表例?
  というか、セオリーを壊すことから、デザイン性が生まれる。ということでしょうか。

  それにしても、船頭の着物や手ぬぐいが風になびく描写が見事。
  これを見て「漫画的」と思ってしまうということは、逆に、漫画家が巧みだってことですね。
  そのことは、広重の団扇絵の下絵(筆ではない?太いラインのペン画に見える)を見ても
  強く感じました。



そして・・・

出品作品中、夫婦揃ってもっとも惚れ込んだ「版画で欲しい!」と思ったのは、広重
(だいたい好みが似ているようで、国芳についてもことごとく意見一致したんですが。)


阿波鳴門之風景

鳴門というと、力強く激しい描写が多い気がしますが(って浮世絵に詳しいわけじゃないけど;)
この大きな画面に、穏やかに明るく描かれて・・開放感が気持ちよいのかな。
とてもうつくしかったです。

帰りに図録を購入しつつショップを見ていたら、アダチ版画さんの出店が!

我が家には、アダチ版画製、画狂老人卍の「甲州石班沢」が
玄関でご来客をお迎えしておりまして。

で、「広重の鳴門もほしい!」と思っていた二人、みつけました。
が・・・3枚続きの大画面、額装込みで十数万円。。いずれ余裕ができたら・・・?

ということもありますが、ちょっと色が・・海全体が、きれいな淡い水色で、イメージが違いました。
全体が平面的で、印象がずいぶん薄いんです。
現存しているものも、実際に刷られた当時は、もともとそういう色だったのかもしれませんが。

うーーん。話は外れますが・・
源氏物語絵巻の復元、素晴らしく美しかったですね。(ハイビジョン放送で見ただけですが)
やはり、作者が生み出したそのままの作品を鑑賞したい、という思いは基本的にありますが、
年月を経た味わいも捨てがたい・・・と。。
(照明でもずいぶんイメージが変わると、いう要素もあるでしょう)

「阿波鳴門之風景」を鑑賞して、改めて思ったのでした。。



さて、それで。
鳴門をあきらめた二人は、見本に飾られている画狂老人卍のおなじみの作品を物色。

本金は、百物語
私は、あやめにきりぎりす
を、それぞれ欲しがり。

結局、カタログ請求だけしてまいりました。。。


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映画・文学・美術・漫画 | trackback(0) | comment(8) |


2008/09/25 (Thu) 懐かしの3000ページ

中学生の私を育てた漫画といえば、池田理代子『オルフェウスの窓』第一部。

もちろん小学生の頃は、バレエまんがなんかが好きで、でも
『ベルサイユのばら』には尋常ならぬものを感じて(?)すっかりハマリました。

中学時代はほかにも、山本鈴美香『エースをねらえ!』、一条ゆかり『デザイナー』などなど。
当時の少女漫画雑誌は友達同士の回し読みなどもあり、毎月毎週ほぼ読破していたでしょうか。


高校時代は、自分の感性の方向がかなり定まっていたので、挙げるとすれば
大島弓子と萩尾望都。

この時代、少女漫画は文学であった。




さて、話は戻りますが、『オルフェウスの窓』。

私にとって青春だったのは、
主人公のユリウスもほぼ同年齢だった、第一部。

この頃、週刊マーガレットを1日でも早く購入するため、自転車でずいぶんと走り回ったものよ。
書店より、店先のラックに雑誌を置いてる食品系個人商店の方が早い店あったんだ、たしか。
(コンビニなかった頃ですからね;)

なんか今考えると、狂気の域かな、あれって。
心当たりを全部回っても見つけられなかったときなんて、すごい距離でしたよ。
身も心もぼろぼろ・・・ってかんじに疲れ果てて、ぐったりしてたよなぁ。。
一晩待てばいいだけなのにね。。。

それはともかく。


そんなわけで、のちに第一部をまずマーガレットコミックスで揃えました。

第ニ部以後は、ほとんどリアルタイムで読まないまま、興味も失い忘れ果てて数年。
完結して全巻コミックスになってから、なにかで目にしたんだったか、第三・四部を購入。
(第二部は、ユリウスが絡んでいないのであまり興味ないからやめた)

その十何冊かを、238な主婦(時々登場する小学校時代の友。)に
貸したまま、数年。

先日、なぜか突然愛蔵版に格上げ(?)されて戻ってきたのでした。


ちょっと仕舞い込んじゃってて(要するに物置部屋で埋もれている)すぐに出せないから、
返すまでこれ読んでてね!ワルイ!(^^;


おお~~そいつはウレシイ!愛蔵版じゃん♪


おまけに私が持ってなかった第二部もちゃんと揃ってる!んですよ~♪
たまたまブックオフかなんかで、中古でそこそこきれいなの見かけたのでしょう。


もう懐かしくて~~~

帰宅して、さっそく読み始めちまいましたとも。。。


まず池田氏の前書きを読んだら、ちょっと感慨深く。。

女性である作者の、27歳から33歳までの7年の歳月か・・・。

そっか~・・そういえば池田さんもいろいろあったよな~・・・スキャンダラスなことも。。。


創作をすることの怖さ厳しさをたっぷりと教えてくれ、
血へどを吐くような苦しみを味わわせてくれた

私の描いた最後の“少女漫画”である
・・・・・(引用)



その前書きによって、なんだか私も姿勢を正して、読み始めたのでした。



そして第二部。

私の中では第三の主人公の物語で、昔はなんだか敬遠気味だったのだけれど。

なかなか感情移入させられる内容で・・・これも年齢・・いや、人生経験というものだなぁ。。



総じて、昔読んだときとはだいぶ観点が違っていることを痛感。

昔は、主人公に半ば恋する気持ちで、そして恋を共有する気持ちで、読んでいたのだ。
なによりも、主人公たちの恋に、最高にロマンティックなものを求めていた。

いま読むと、周囲の登場人物それぞれへの共感の方が大きいかな。
背景や状況に対しても、実感を伴う理解を持った目で読んでいる自分に、気づく。

特に、以前は結末に対する不満がとても大きかった。
「あんまりだー!池田理代子、人生に絶望してるんじゃ・・・」とか思ったりして。

でも、今回初めて思った。
この結末が必然であると。


とまぁそのようなかんじで、三千数百ページ、2日がかりで一気読み。


マーガレットコミックス買って読んだ頃に涙したのとは違う場面のあちこちで、
泣いちまいました。。。(ドライアイなので、流れるほどじゃないけど。。)

今だから気づく、作者の恋愛観、死生観、人生観。さまざまなものが透けて見えている。


史実をしっかりと踏まえて細やかに描かれているけれど、これは歴史漫画ではなく、
あくまでも創作の少女漫画です。歴史大河ロマンです。


それでも軽んじるなかれ。


やっぱり私にとって、『オルフェウスの窓』は
意味深く価値ある、ひとつの物語でありました。





・・・聖徳太子漫画のことではいろいろ言われて叩かれてるみたいだけど・・・




やっぱりすごいよ、池田理代子氏は。





でね。なんと!今年60歳だって。

さすがの団塊世代!だったわけです。。。




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2007/12/25 (Tue) とびっきりチャーミングなコメディエンヌ

2007y12m25d_194138779.jpg



夫の愛する女優ゴールディ・ホーンと、義母の大好きなイングリット・バーグマンが共演する
映画「サボテンの花」。先週購入してあったDVDを、夫実家に持って行って3人で観ました。

古さを感じさせずに笑わせてくれるコメディ。とっても楽しい作品でした。


数年前に「プライベート・ベンジャミン」「アメリカ万才」「ワイルド・キャッツ」を観て
(結婚してまもなく?夫所有ビデオだかレンタルだったか)
私もゴールディの魅力にすっかり引き込まれたけれど・・・

役どころ、ということも大きいですが、この
映画女優として初期の彼女は、また格別!すっごくキュート!!

ポップなラブコメ系少女漫画から抜け出てきたような、顔のほとんどが目のような、ぱちくり顔。
口角が左右にぎゅっと引かれクシャッと愛嬌たっぷりになる笑顔も、漫画のヒロインそのまま。

彼女の若さがキラキラしている感覚で、助演女優賞受賞というのもうなずけます。


ほんと、可愛い女の子。こういう女子にも、惹かれますね。

役のイメージとしては、ちょっとイカレた子、なのかしら。
でもそんなことないなぁ。

すごく素直(従順という意味ではなく)で正直で、実はちゃんとポリシー持って生きてて
直情径行で明るくて感性豊かで、表情がくるくる変わる、そんな可愛さ。



一方、イングリット・バーグマンの役どころとしては・・・

えええ~~このお方にこういう役を演じさせちゃって、、いいの、、?、、、;

と、ちょっと哀愁が。。。

なにしろ、つい数ヶ月前に義母のDVD「誰がために鐘は鳴る」観たばかりだったので。。
あのときの、まだ素朴さの色濃い美少女のイメージが強烈だったので。。。

もちろん、そこはかとなく切ない滑稽さ可笑しさにさえも、大女優の風格がありますが。。
というか、逆かな?・・・彼女が演じることで、可笑しさになおさら切なさが滲むのかも。

そこんとこが、キャスティングの醍醐味なのかな。



というわけで・・・
ひさびさに、単純に安心して楽しめる映画を観た気がします。



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2007/11/09 (Fri) 公共放送の醍醐味

今月も無事に、本日歌稿を発送しましたので、ブログ書きに出てきました。



NHKのBSハイビジョンって、見応えありますね。
いや~なにしろ、テレビ買い換えるまで見られなかったもので。

特に、日本美術の紹介・分析モノ・・・
これまでも、その分野においてNHKの掘り下げ力は圧倒的で、質が高い!
とは思っていましたが。


昨日までの四回シリーズの、ハイビジョン特集「天才画家の肖像」。
大家(おおや、じゃありません)ばかりだし、ご覧になった方も多いと思います。
我が家も録画しまして、全部観たら感想などを・・・と思っていますが
まだ歌麿と宗達しか観てないので。来週になるかな。



で、先週末は、再放送の「国宝・信貴山縁起絵巻」。


第一巻(飛倉ノ巻)では、夏目房之介さんがBS漫画夜話の「夏目の眼」コーナーよろしく
読者をみごとに物語の中にいざなう、作者の手法について分析。おもしろかった。


が、第二巻(延喜加持ノ巻)・・・
「絵の中の音を感じるために」某美術家氏が、剣の護法童子に“なりきって”みるという試みを。

たしかに、絵の中に音を感じ捉えようとすることは、観賞として大切だと思うし
実際、誰もが絵を観ながら無意識のうちに自分だけの音を聴いているのかもしれません。

でも、彼の“なりきり”は、映像的には・・・
私の感性としましては、なんともイタかったんです。。
結局コスプレしたいだけなんじゃ???と、激ツッコミしてしまいました。。。


第三巻(尼公ノ巻)は、女優の白石加代子さんが、所縁の旅を織り交ぜ、朗読をするというもの。
んー・・企画としては平凡だったかな。という感想です。
というか、剣の護法童子のコスプレにまだちょっと怒ってて、入り込めなかったのかも。。




・・・・こんな調子で、いちいちNHKハイビジョンの
それ系番組の感想なんか書いてたら、きりがないですがー。。。



まぁ、今日のところは、とりあえず。

この紫色を、ご覧になってみてくださいまし。








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2007/09/27 (Thu) バッテリー (追記あり)

バッテリー。

野球に興味ない方には、電池のことを指す名称ですよね・・・

ここでは、野球のポジションにおける、ピッチャーとキャッチャーのことです。
「バッターに対峙する者」っていう意味合いかしらん?

バッテリー。私にとって、すごく魅力的な名称でもあります。


投手と捕手。
それは、ひとつの野球チームの中で、特別な存在。
一人と一人が、強い信頼で結ばれていなければならないもの。



メンタルな部分が投球にそのまま出てしまう、投手という孤独なポジション。
「女房役」とも言われるように、その投手を支え、力を引き出し、リードする。
それが捕手。


たとえば、端的に言うと・・・

フォークボール(ストレートの軌道から、打者の手前で急に落ちる変化球)を投げるとき。
ランナーが(特に、得点圏に)いるときにこれを投げるには、勇気がいる。

地に叩きつけられてバウンドしたボールは、もしも捕手が後逸したら
その間にランナーが進塁(ホームイン)してしまうからだ。 だから、
捕手が必ず受け止めてくれる、少なくとも後逸はしない(体を張って前に落とす)
という確信がなければ、投げられない。

キャッチャーである彼を信じていなかったら、渾身の一球は、投げられない。

・・・というように、二人の間の信頼は、ゲーム自体をも左右してしまう。


それだけに、一人と一人のつながりというものを・・・
二人の間にピンと張りつめた糸を感じさせ、見せてくれる・・・
バッテリーには、そんな、深い深い魅力がある。


(だからさ~、矢野&ジェフのハイタッチじゃないけど、愛を感じるのよね~~


・・・まぁ、もちろん、プロの世界ともなれば、
そんな精神論のきれいごとだけでは通用しないでしょうけれども。。




さて、そのバッテリーである二人の少年を主軸に描いた、この映画。



2007y09m25d_144304571.jpg


夫がDVDを購入して帰宅したその晩に観て、翌日も観て、
さらに夫実家へ持参して義母も一緒に、またまた観ました。


話題にはなっていたけど、実は私、内心ちょっとナメてかかってました。


原作って、作者が女性の少年野球マンガでしょ?(実際は、青春小説)
野球好きの男性漫画家が描く本格的野球マンガとは違うでしょ。

病弱の弟を持つ、ナイーブな美少年ピッチャー?
あ~~、その手のやつね。
どうせ、野球のことよく知りもしない作者が、ありえないディテールちりばめて
野球なんか興味もない女の子や若い女性にウケてるだけなんじゃないの???




・・・・ごめんなさい。

私が大間違いでございました。

いい映画です。

感動、、もちろん、それもあります。観るたび感涙もします。
が、そういうことよりも、、、


物語の中の少年たち・演じている少年たち、という境界なく、
すべてを包括した意味での少年たちが、それぞれとても魅力的なのです。


自らをもてあます焦燥感も、突き刺さるような眼差しも、屈託のない笑顔も。

そこに在るのは、「演技する少年」ではない、ただまぎれもない少年たち。


そして、風景。
単なる田舎町のいい景色、という意味ではなくて、環境というニュアンスを含む、、
人がその地の空気に包まれて生活し、育まれる。

その風景の中で出会い、野球をし、野球にかかわり、成長していく人々。
そういう意味での、やさしく温かくなつかしく、そしてどこかせつない、「画」。

それが、この映画の全体を、最初から最後まで、、さらにその後までもを
流れている・・・そんな感覚。



そして、観終わった後の、すがすがしい余韻。
それをまた何度もなぞりたくなってしまう、映画です。



ところで、夫と私の一致した意見なのですが。

弟役の少年、演技がいまひとつ・・・?

言わせてもらえば、「子役擦れ」感???
せりふの言い方に変なクセがあって、それがどうしても鼻につくかんじ。。。

うーん。でも監督が、これをこのまま使っているということは。
そこに何か意図があるのかな??

たしかに、この「弟」は、一人特別な存在だし、ね。
幼くして生と死の深淵を覗いている者。という意味に於いて。




ところで、なんでもそうですが、
映画と原作って、作品としてはまったく別のものですよね。

てなわけで、この原作を、また別の一つの物語として
味わってみたくなりまして。

文庫本全巻、注文しちゃいました。。



老眼鏡できる前に届くよなぁ、、、たぶん。。。




(追記の追記)

井川ファンの方必見!!!
週刊イガワくん




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2007/03/29 (Thu) アラバマ物語

義母のDVDを借りてきたうちの1本、先の休日に観ました。

それ以前に観た「カポーティ」中のシーンにも登場し
(原作者のハーパー・リーは、カポーティと幼なじみだった女性)
その場面でカポーティに「たいした映画じゃない」と言わせていたので、そんな興味もあり。


ピューリッツァー賞受賞映画というだけのことはあって、実際の人種差別事件にからめ
当時のアメリカ南部の生活や社会的背景、裁判の様子など、よく描かれています。

そのような重たいテーマを扱いながらも、心に沁みる、、、
深刻で考えさせられる、というよりも、あたたかくほのぼのとした後味なのは、
子供が体験した物語として描かれているからなのでしょう。


なにしろ、子役が、、特に、主人公とも言える女の子が、いい。

イタリア映画の子役も、独特の味があって好きですが、、、

それとはまた全然ちがった味の演技の、、“達者”という感じの、
昔のアメリカ映画の子役嬢。すごいな~。。

この子がまた、おてんばな役柄と相まって、ある友人の長女とダブってダブって。
顔立ちというか、、特に目の雰囲気がすごく似ていて。

そんな思いが尾を引いていたところ・・・
昨日、その友人から、半年ぶりくらいに携帯メールが届きまして。

誕生日覚えていてくれたんですわ。

そしたら、その子ももう高校入学だと。最後に会ってから何年たつだろう。。


あ~いやいや、話がそれました。



グレゴリー・ペックお父さん、素敵でした。



映像としても、白黒の画をみごとに使って作り込まれている。

そうそう、メイン・タイトルも凝った作りで、、、
作り手の思い入れに気が行ってしまいつつも、導入部として引き込む技を、感じます。



良い映画です。


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2007/03/16 (Fri) フラガール

hulaがブームになって久しく、日本のフラ人口はここ数年で爆発的に増えたようで。
テレビ番組でも、なにかにつけフラを扱うようになりましたねぇ。

私の世代が子供の頃から「フラダンス」として目になじんでいたものとは全く違う、
本当の、、というか、古典hula・・・2~3年前だったか、あるTV番組で取材した映像・・・
火山の聖地で、神に捧げる、祈りそのものであるような踊り
を見たときの感動が、忘れられません。

その美しさ、、、踊り自体のものだけでなく、そこにある心というか精神というか、、、
そういうものすべてを包括する美しさに、わけもなく胸が一杯になって涙したのでした。



まあそういう種類のhulaとは全然ちがう映画だろうから・・・

という気持ちだったし。それに、、、

昨年の話題作で、国内の賞をいくつも受賞したこの映画、、、、
わたくし実は、「ウォーターボーイズ」「スウィングガールズ」と系列の同じ(監督は違うけど)
軽く楽しい青春コメディ系芸達成モノだとばかり、思っていたんです。


そしたら、、、


5回、、泣きが入りました。。。


ヒロイン(蒼井優)の母親役が富司淳子さんで、最初は
「なぜ・・?一世代上じゃない??」と、疑問でした。
(まぁ、、ヒロインの兄がトヨエツ←若作り!ってのもあるけど。。。)

が、その意味が、後半になってよくわかった気がします。

あの時代の、炭鉱夫の妻という役柄。その生半可ではない厳しさ強さ、、、
というものが、今の時代を安穏と生きているこの胸に、激しく迫ってきたのです。


かの有名な常磐ハワイアンセンター(現・スパリゾートハワイアンズ)って
こういう背景の下に、こんな苦労があってできたものだったのか・・・


というのは、驚きでした。



以下、私が感じたことが簡潔に的確にまとまっている、松本隆氏のコメントです。

これはただ「みんなで頑張る」だけの映画じゃない。
時代背景、周囲を取り巻く人たちの微妙に違う立ち位置や葛藤を
ものすごくきめ細やかに描いている。





今度、東北ドライブ行ってスパリゾートハワイアンズのフラ観ようよ~~~♪



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2007/03/12 (Mon) カッコーの巣の上で

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(記事に関係ありませんが、ちょっとコワイ画像入れてみました。横浜在住「真弓」です。)




先週DVD購入して、昨日、義母と3人で観ました。

義母も夫も私も、30年前に観に行っている映画。


やはり見応えあったなぁ。。。



それにしても、私の記憶が作り変えられていたことに、愕然。

いくらはっぴいえんどが好きだからって・・・・


私の記憶では、ラストは、

チーフがあの水道の台を持ち上げて窓を割って
マクマーフィと二人で脱走して、めでたしめでたし。


となっていたのだ。。

(まぁ、それでは、物語として意味がないんですけど。)



この名作の内容はさることながら、
自分の中の辛い記憶の塗り替えに気づかされたことに、感慨を催したのでありました。。。





しかし、映画の感想って、書きにくいよね。
あらすじとか結末とか、あまり書いちゃってもなあと思うし、
かといって書かないと伝わらないし。

好きな映画はたくさんあるけど、ブログにはなかなか感想書けない私です。。



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2006/11/24 (Fri) 灰谷健次郎さん追悼

昨日ニュースで訃報を知りました。


少年犯罪の激化、低年齢化。
親子間の殺人、自殺、いじめ(私たちの育った時代とは、すでに意味が違っている・・・)。

現代の世の中の、このどうしようもなく不条理で苦しいことがらを思うとき
私はいつも自らを思考停止させてしまうのです。

真摯に子供と向き合ってこられた灰谷さんは、こんな時代をいったい
どのような想いで生きておられたのでしょうか。
そして、どのような想いの中で、亡くなられたのでしょうか。

それをいま考えるだけで、胸が詰まります。


灰谷さんの著作は、幼児教育に進みたいという実家の姪に
全部託してきてしまったので(託しただけで、読んだかどうかは不明;)
ここに確かな言葉を引くことはできませんが・・・

私の中で、長い年月の間に変化してしまっているかもしれないことを
どうかお許しください・・・

以下、特に私の中に息づいていることば。




教育とは、こどもの心に寄り添うこと。
おとなが教え導くのではない、こどもに教えられながら共に成長すること。


学ぶということは、変わること。
学習したなら、そこから自分が変わらなければ、学んだとはいえない。


沖縄の方言「ちむぐりさ(肝苦りさ)」のこと。

   ・・・・以前、本金さんのHP上の“鈴雨のお宿”にも書きましたが・・・・
古くは圧制に苦しみ、やがては日本で唯一地上戦を経験しなければならなかった
という歴史を持つ沖縄ならではの、古い方言。
他人の痛み苦しみに対して「かわいそう」という同情の念ではなく、
痛みや苦しみをともにする、とでも言うべき「胸が痛い」という感情を表す言葉。


優しさというものは情緒の世界にあるものではなく、
自らを変え、他人をも変える力として存在しているものだ。





初めて著書に出会った高校時代以来、たくさんのことを学び、そして、
ひとの心について、ひととして真の意味での「優しさ」について、生きることについて・・・
私に考えることを教えてくださいました。


灰谷さんの教育論は、社会全体がこのように変化してしまった今、
すでに理想でしかなくなっていたのかもしれない。

でも、人として根源的な意味では、不変のものと信じます。


灰谷さん、ありがとうございました。

ご冥福をお祈りいたします。






<私信:ちゃんへ。>

初めて読んだ「兎の眼」、キミに借りたんだったよね。
私に灰谷さんを教えてくれて、ありがとう。
きっといまごろ、同じ気持ちでいるね。。。

(追記)
いや、、、一時は教壇に立ち、母でもあるキミは
私なんかよりも比べものにならないほど深く、
灰谷さんが亡くなられたことを悲しんでいるに違いないのだ、、、、、

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2006/09/29 (Fri) 歌を詠むこと ~言葉をえらぶ

題詠が終わって、落ち着いたようなさびしいような、今日この頃。

かねてより、一度書いておきたいと思っていたことがあります。

題詠100首に参加して、私を育てた日本語について、改めて考えさせられました。

普段無意識に使っている言語にも、言い回しのパターンや、多用する言葉など・・・
いろいろな癖がありますよね。
それらの多くは、私の場合、十代半ばからの数年間に深く根付いたもののようです。

短歌を詠むようになって気づいたのは・・・
57577という、言葉を選びぬいてゆく作業をとおして、
私がかつて色濃く影響を受けつつ感性を育てられた師としての、日本語の持ち主が
浮き彫りになっていることです。





詩人・八木重吉氏。



とかす力だ
それがすべてだ





  果物

秋になると
果物はなにもかも忘れてしまって
うっとりと実のってゆくらしい





  かなしみ

このかなしみを
ひとつに 統ぶる 力はないか





14~15歳という多感な時期に出逢ったこれらの詩群・・・
それはそのまま、私の生き方にまで道標を与えることにもなったのかもしれない。




みずが
ひとつのみちをみいでて
河となってながれてゆくように
わたしの このこころも
じざいなるみちをみいでて
うつくしくながれてゆきたい  





八木重吉は30歳で夭折した詩人で、夫人はのちに吉野秀雄氏と再婚されました。
高校2年だか3年のとき、友人と鎌倉に夫人をお訪ねし
玄関先でほんの少しの時間、お話させていただけました。
もうご高齢でしたが、数多の喜びもかなしみも苦しみもすべてが昇華されたような
とても深い品格と優しさに満ちた女性で、感無量でした。。





漫画家・大島弓子氏。

以下、作品中のせりふ&モノローグから・・・
抜粋だけでも意味のわかりそうなものを、いくつか。


●『綿の国星』より

思いは
うつりかわり
うつりかわり
かげろうのよう

ひとつの事を
考えつめようとしても
もう次の考えに
うつってしまいます

外のけしきが一日一日と
うつりかわってゆくからです

      (春たけなわの時期に)



「あたしも世界中全部が一番すきだと思った」



●『バナナブレッドのプディング』より

「ねぇ 転入生。なぜ いつもそう 雰囲気が 深刻なんです
 まるで世界がきょうでおしまいみたいに」
「きょうはあしたの前日だから・・・・・・・
 だから こわくて しかたないんですわ」




だれかもつれた糸をヒュっと引き
奇妙でかみあわない人物たちを
すべらかで自然な位置に
たたせてはくれぬものだろうか




●『わたしの屋根に雪つもりつ』より

あんたのためにということばは
いつ いかなる時も美しくない




●『水枕羽枕』より

「おれはさあフランスママのアイディアは数千年古いと思うな 」
「あたしはちがうあたしは数千年未来のアイディアだと思ったわ 」
「うん その方がいい おまえの考え方の方がずっといいよ 」
                (会話の主は小学生です)



●『庭はみどり川はブルー』

 どれをとっても どんな物語よりあざやかな
 あたしの中のオムニバス映画よ

 あんなにすばらしい3年間を杏子とすごせて
 あたしほんとによかったと思ってる

 それはもう あの頃を思い出すだけで
 この世のどんなにがいことものりきれる気がする
 力強さだわ







・・・とまぁ、とても挙げきれませんが。。

あーだめだ。せつなくなった。。。

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2006/06/11 (Sun) やっと観ました・・・・

長いこと借りっぱなしですみませんでしたー!
昨晩やっと鑑賞しました。

「月曜日のユカ」。


当時すでに、あんなスタイリッシュなストラップレスのブラあったんだ!!!

というのが、まず、いっちばんの感想です。


加賀まりこ、キュート!チャーミング!顔小さい!
とってもドーリー!・・なのは「お人形」へのシンクロ効果でもあったのでしょうけど。
はまり役ですね~。すごく魅力的。

母ちゃんが、また、いいねぇ。北林谷栄か。
先日話題になってた、ハマのメリーさんにちょっとリンクしてるし。

そうそう、浜っこの夫が「あ、ここ、ニューグランドだよ」と言ったシーン。
私もすぐわかったよ~!
むかし1度だけ泊まったことのある、ホテルニューグランド。

(港の夜景見ながらディナー・・・女4人で・・・・・・あたしじゃんけん負けて窓側の席。。。)


それにしても、ユカの服装ときたら、とにかくファッショナブルでセンスいい。
デザイン的なことだけじゃなくて、着こなしも。全然古くない。
(薄色すかし編みニットの下が黒の上下ってのも、違和感なくてね~>加賀まりこ)


当時の映画としては、ずいぶんシュールな作品だったでしょうねー。
ちょっと学生が作りそうなかんじで。
(夫婦談)

内容を深刻に考えたり味わおうとするより、
「ユカ」の魅力におもいきり嵌って楽しみたい。

そんな映画でしょうか。

おもしろかったです。
ありがとうございました~!!

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2006/01/24 (Tue) 雪の日に

夫がDVDを買いに行って、「パッチギ!」を観た。

こんなに真面目な映画だったのか。。

井筒監督といえば、「こちとら自腹じゃ!」での、勝手な辛口映画批評。
でも、我が家はわりと賛同している。特に以下のような感覚が、一緒。

●やたらCGを駆使してやたらファンタジーものが作られヒットするのが、
 理解できない。
●重たいテーマを扱いながら底の浅い作品には、特に厳しい。
 人の尊厳や、深い痛みの歴史に関わる内容を、中途半端な姿勢で制作して
 お涙頂戴にすり替えるなんて、許せん!気持ち。

そんな監督は、やはり自らが真摯に映画を作っているんだ・・・
と実感した。

笑って、吐き気をもよおして、どうしようもない悲しみに涙して、
でもとりあえず豊かで平和に暮らしている自分が涙することに罪悪感を覚え、
そして元気が出る。人はこうして乗り越えていける、生きていける。と、
すがすがしい気持ちで終わる。

うーん。
やっぱり最後は「すがすがしい気持ちになれる」映画が、いちばんいいな。

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プロフィール

本田鈴雨(ホンダスズメ)

Author:本田鈴雨(ホンダスズメ)
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昭和に生まれ育ちました。
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なお、土日祝日はPC休業日
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